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2021.12.26

多重帰還形フィルタのパラメータを変えたら発振した

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Cosmo-Zの特注品で、アナログのゲイン1で周波数帯域を5MHzに制限したものがほしいという要望がありました。

通常のCosmo-Zの帯域は50MHzでゲイン2なので、アナログフロントエンドに入っている多重帰還形フィルタのコンデンサの容量を10倍にして、抵抗の大きさを2倍に変えてみました。

そうしたら・・

Osc

発振しました。( ノД`)

発振といってもADCのLSBで数えて4LSBくらいの小さなものですが、FFTしてみると妙なスペクトルがちゃんと見えてしまいます。

Spec_20211227012301

さて、OKAWA Electric Designのサイトで多重帰還形のフィルタの特性をシミュレーションしてみます。このサイトはWebサイト上で抵抗やコンデンサの値を入れるとすぐに特性が見れるので大変便利です。

私の適当に作ったフィルタをR1=1kΩ、R2=901Ω、R3=1kΩ、C1=33pF、C2=33pFを当てはめた結果、

Filter_20211227013201

fc = 5.08MHz、Q = 0.339で、特にピークなどはありません。1MHzあたりからだらしなく特性が下がっています。

Bode

ボーデ線図を見る限り発振が起きている35MHz付近にはピークはありません。なので、この回路図に現れない微妙な現象が起きているのでしょう。浮遊容量でOPアンプがむががが。。 

 

さて、↑の回路は発振してしまうので、正しいパラメータの回路に作り変えます。

今回のカスタマイズのためにコンデンサや抵抗を乗せ換えたので、せっかくだから帰還コンデンサの33pFを活かせるようにGain=1、Q=0.707、fc=5MHzとなるように設計すると、R1=680Ω、R2=340Ω、R3=680Ω、C1=132pF、C2=33pFが最適となりました。

シミュレーション結果は下記のとおり。Q=0.707で、fc=5.01MHzです。

Bode2

   ↑理想的なQ=0.707

 

今日のところは手元に680Ωがないので、1kΩと150pFと200Ωで代替しました。

fc=5.06MHz、Q=0.68と少し違っていますが、私が作った最初の回路よりはQの値が高くなっています。

特性的にもキレのよい普通のLPFです。

Bode3

   ↑手持ちにある部品でQ=0.7をめざす

 

実際のCosmo-ZのCH1とCH5を、この1kΩ、200Ω、150pFに改造してみた結果はというと、

Noosc

緑と茶色の線は発振していないことがわかります。

スペクトラムを見ても、発振を思わせるようなピークはありません。

Noosc2

 

ちゃんと設計したフィルタのほうがQは高いのですが、発振しませんでした。なぜなんでしょうね。

より正確な値に近づけるよう、RSコンポーネンツで120pFと12pF、330Ω 0.1%、680Ω 0.1%をたくさん注文しておきました。

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2021.12.25

年末年始のお供の基板を一晩で設計

TDR測定用にCosmo-Zから鋭いパルスを出力する回路を作りたくて空中配線で実験していたのですが、これを基板化します。

Org_20211226103301

朝9時までに作れば土曜日から製造開始してくれるかなと思って急ぎます。

設計開始が12月25日の0:01分。

LVCMOS18のディジタルのパルスをエミッタフォロアでバッファするだけなのですが、1つのIO出力を8個のトランジスタのベースにいれるとエッジが鈍ってしまいますので、1本の信号でドライブするのは2chあるいは4chまでにしておけるよう、基板に未実装のパターンをいっぱいつくっておきます。

回路図書き終わりが0:38。

Pulse8

これから配置するぞーの図。午前1:07。

First

思っていた以上に部品がたくさんありますね。簡単な回路なのに・・

基板に配置しながら、回路をグレードアップしていきます。

8chのエミッタフォロアはこんな感じ。

Sch1_20211226104701

エミッタフォロアとは別に、ADCMP553(高速コンパレータ)を使ったパルス生成や、トリガ入力回路なども作りこみます。

Misc

トリガ入力ってマイナスの電圧を入れることもあるから意外と奥が深いのです。計測に使うシステムはどんな電圧が来るかわからない。単純にCMOSのロジックゲートやコンパレータで作ろうとすると、マイナスの入力が来た時に予期しない動作をするのです。

そこでトランジスタで受けるようにしたのですが、高速性が出るかどうかはよくわかりません。本当は非飽和領域で動作させたほうがいいのですが、そこまで設計している時間はなかった。

 

基板の形と、だいたいの部品が配置できました。午前3:25。

Pcb

ポリゴンを貼って3:49。これならGHz信号も通りそうだなという感触です。

Polygon

ここでいったん寝ます。Zzz

 

起きたら朝9時過ぎ。

朝9時までに入稿すれば土曜日(25日)から製造開始してくれるかと思ったのですが、どうやらそうではなくて、締め切りは16:00であるようです。基板屋さんのWebサイトで確認すると土曜日の16:00までに入稿すれば、月曜(27日)、火曜(28日)で製造して水曜日(29)に到着するとのこと。なーんだ。朝9時じゃないじゃん。

それより部品が心配ということで急いでDigikeyに部品を注文したものの、「クリスマスため24日の午前11:00で出荷終了します」という文言が・・・。午前11:00というのはアメリカのセントラルタイムだとすると、日本では金曜日の夜か。つまり今週は土曜の朝に注文しても出荷されない。クリスマス粉砕!

 

家族の朝ご飯を作って、ぼちぼち設計再開。

14:29。設計完了!

Top1

容量性負荷で発振するといけないのでエミッタフォロアの出力は裏面を抜いています。両面基板で厚さ1.6mmもあるから容量は1pFもないと思うけど、念のため。

ほとんどのパターンを表面に通すことで、裏面は広いベタを確保することができました。高速信号にはガードを施していますが、ガードが容量になって発振の原因になるんじゃないかとも思っているので少し不安です。

Bot1

とにかく今回は両面基板なのでインピーダンスコントロールができないのですが、まぁよしとしましょう。

 

さて、Cosmo-ZのフロントパネルからSMA同軸を出すための小さな基板も作ります。

Np1131

そして面付するのですが、以前作っていたADCLK914とADCMP553による高速パルス実験基板もセットで面付して、出来上がり。

Np1132paneled

15:43設計完了。

設計指示書を作って出図が15:52。ぎりぎりで間に合いました。

Top_20211226103001

Bot_20211226103001

私はガーバを見るためのツールとしてGCPrevueを使っているのですが、Windowsをインストールしなおしたらラインセンスが使えなくなってしまっていて、結局ガーバは見ずに出図。

さて、うまく出来上がるでしょうか??

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2021.12.15

不燃ごみ処理

3年前にオフィスを引き払ったときのケーブル類やその他の不燃ごみを、いつか役に立つかもしれないと思って倉庫に入れていたのですが、とうとう捨てることにしました。

そうはいっても、特電が借りているオフィスで大量の不燃ごみは出せないようですし、諸般の事情で区の回収に出すこともできません。有料ごみ回収のシールを貼ったとしても出す場所がないのです。自宅のあるマンションのごみ捨て場に出すわけにはいかないし、特電オフィスは専門の回収業者がきているので、区の回収がこないのです。

それに不燃ごみを区の回収に出そうとしても2週間に1回しか来ないし、不燃ごみと粗大ごみの境界線は作業員の胸先三寸で、粗大ごみは事業系を捨てることができません。持っていってくれないとなると1.5か月くらいごみが処理できないことになります。そういうわけで、不燃ごみは行政の回収には出したくないのです。

そういうわけで、不燃ごみを処理してくれる業者をネットで探してみました。

 

そもそも捨てたかった不燃ごみというのは、ケーブル類。オフィスを引き払ったときに出た大量のLANケーブルや、USBケーブル、HDMIケーブル、テーブルタップ、ACアダプタ・・などです。ゴミ袋3つ分くらいあります。

Gabage1

それからパソコンのキーボード4つ。これを捨てようとしたら特電が入居しているビルのごみ清掃の人に出せないといわれました。

Gabage3

それから、ハンドスピナー。昔作ったノベルティーですね。

Gabage2 

あと、段ボールとか、古雑誌とか、衣装ケース、梱包材を詰めた可燃ごみです。

ごみ処理業者のホームページには「ごみ回収」「軽トラ詰め放題 9300円」などと書いていたのですが、こういう業者はホームページに表示している値段ではやらないことは十分に承知しています。

以前、自宅の引っ越しの際にぼったくられたので手口はよくわかっています。

今回の業者さんも、ごみの山を見るなり「これは、見積になりますね~」とか言い出すので、「いやー、9300円ぽっきりしかもっていないんですよ。営業の方とも9300円という話で進めていたので~」と現金の入った封筒をフリフリして言うと、

「うちはリユースできるものはするという方針なので、可燃ごみや雑誌は焼却になるので別途料金がかかります」とかわけのわからないことを言い出しました。

「じゃあ、9300円で大丈夫なだけもっていってもらえますか?」

と言って可燃ごみと資源ごみをひっこめました。

そう。そもそも可燃ごみと資源ごみは、今日出す予定ではなかったのです。それでも、最も捨てたかったケーブル類、ハンドスピナー、古いキーボード、衣装ケースだけを残したところ、9300円でOKとのことでした。

  

それから、このコーヒーメーカーの入ったダンボールは料金追加にならずにOKだそうです。こんな使い古しのコーヒーメーカーを本当にリユースするんですかね!??

Gabage4

  

と、まあ、ごみ処理・不用品回収業者で軽トラ詰め放題みたいなところは後から値段を吹っかけてくるので、多めにゴミを見せておきながら本当に捨てたいものだけを残すと当初の予定料金になります。可燃ごみや資源ごみは苦労しなくても普通に捨てられますからね。

今回は大成功でした。

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2021.12.13

エミッタフォロアでGHzレベルの矩形波を送信!

Cosmo-Zを等価サンプリングを利用した反射波測定器にしようという案件が進んでいます。

パルスを送ってその反射波を測定して距離や媒質の長さを調べたりするのですが、矩形波のパルスの立ち上がりは鋭いほどよいのと、8ch同時に15mくらい同軸ケーブルで引っ張ってパルスを出すため、FPGAのI/Oを直接出すのは怖いので、パルス出力アンプを作ることにしました。

それがこの回路です↓。汚くてすみませんね。実験のため空中配線で作っているのと、40半ばで老眼なのかコンタクトレンズをしながら細かい配線が最近やりにくくなってきたのです。

Pulsecircuit

真ん中にある黒い物体が高周波トランジスタ。紫の配線の上にあるのがAC終端用コンデンサ。その下に埋もれているのがパスコンで、トランジスタの左にあるのがエミッタフォロア出力のダンピング抵抗です。

 

上の写真は完成形なのですが、最初に作った回路はこんな感じです↓。

Pulseamp2

ZYNQから出てくるLVCMOS18の信号を高周波トランジスタでエミッタフォロアして、SMAコネクタとADC用アンプの間に入れようとしました。エミッタフォロアの負荷抵抗はADCアンプの入力抵抗Riが兼ねているので、1つの抵抗に2つの役割を持たせたことでちょっとうれしくなっていました。

 

基本的にはエミッタフォロアの出力をアナログ入力に入れているだけなのですが、見事に発振しました。

Wave1_20211214005502

綺麗に振動していますね。200MHzくらいです。

ただ、これが本当に発振なのかどうかはわかりません。数百MHzの振動には発振と似たような現象がいくつかあって、

  • 本当の発振・・出力から入力に回り込み、ゲインが-1以上で位相が180度回転するなど難しい原因
  • リンギング1・・矩形波の高調波成分がLPFで見えなくなってsin 3ωの成分が残ることで振動しているように見える
  • リンギング2・・どこかに寄生したLC共振回路が励起されて電圧が振動する
  • 多重反射・・信号がいったりきたりして振動する

といった場合もあるからです。

だから、信号が波打つだけではアンプの発振だとは断言できません。本当の発振ならば指を近づけたときに周波数が変わったり弱まったりするのですが、今回はそんなに変わらなかったので発振ではない可能性が考えられました。

上のような振動する波形でしたが、8mの同軸ケーブルを分岐させてつないで反射させてみたところ、振動も一緒に反射しました。

Wave2_20211214010301

(カルガモの親子のようで可愛い波形です。寄生振動が一緒についてくることを何かに応用ができないでしょうか!?)

 

さて、回路に抵抗やコンデンサを切って貼ってして振動を抑える工夫をしていくのですが、その前にこの振動がホンモノの高速オシロでどう見えるかを見てみます。

あらためてCosmo-Zで測った波形が下の波形。CRを追加して少し発振を弱めています。

Wave3

同じものを20Gサンプリングで帯域2.5GHzのオシロ+アクティブプローブで見たものがこちら。

Eqs_20211214010901

完璧に一致していたので一安心です。Cosmo-Zの等価サンプリングが正しい波形をキャプチャしていたことが確認できました。ホンモノのオシロのほうが少し振幅が大きいですね。

 

いろいろな部分を触ってみて一番怪しかったのがトランジスタのベースです。ZYNQの出力に入っているダンピング抵抗の位置を変えたりベースを終端すると発振が弱くなります。

そこで、ベースをAC終端してみました。当初のエミッタフォロアが下の図のような回路になりました。

Pulseamp

終端のCとRの大きさはカットアンドトライで決めるしかないので、まずは3pFと100Ωでやってみました。かなり抑えられました。

Wave4

オシロで見た(今回はアクティブプローブではなくBNCケーブルで直結)波形はこちら。

Ac3p100ohm

AC終端によって劇的に振動が収まりました。やはりベースで多重反射していたのが原因のようです。オシロで見たほうが少しだけリンギングが大きく見えます。

 

次は10pFと100Ωの場合で↓の図。振動は収まったのですが波形の立ち上がりが鈍るようになってしまいました。(10pFの場合のオシロの波形は取り忘れた)

Wave5

 

次は7pFにしてみました。実際に取った波形が↓の図です。かなり理想に近い矩形波になりました。

7p100ohm

オシロで見てみると、

Ac7p100ohm

かなり良い。オシロで測った立ち上がり時間は1.2ns~1.8nsくらいでした。欲を言えば1nsは切ってほしかったけど、これ以上高速にするにはトランジスタを完全OFFや完全ONさせない微妙な電圧で動かすというのをやらなければならないのかもしれません。

  

これだけ綺麗な矩形波が出るなら反射波も綺麗に取れるかもしれないと思い、6mの同軸ケーブルをつないで反射させてみました。Cosmo-Zで取った波形が下の図。

Refrect6m

同じものを高速オシロで取ったものが下の図。

Ac7p100ohm2

Cosmo-Zの等価サンプリングで取れた波形と高速オシロで取った波形はほとんど同じでした。

 

これでFPGAのI/Oから直接ではなくトランジスタを介して、RiseTimeが1nsオーダーの立ち上がりのパルスを出力するということができるようになりました。次はこのトランジスタの出力回路を8個並べて、それでも同じように動くかどうかを検証しなければならないですね。・・・空中配線だとしんどい。

波形の振動が本当の発振なのか別の理由なのかという究明は行いませんでしたが、当初LVCMOSの信号をそのままトランジスタのベースに突っ込んだため多重反射でnsオーダーのリンギングが生じていたのではないかと思っています。

 

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2021.12.10

連続的等価サンプリング

Cosmo-Zで、連続的な等価サンプリングができるようになりました。

下の図は普通にパルスをサンプリングしたもの。

Seqeq1

ここで、等価サンプリングをONにすると、サンプリング速度が一気に480MHzになります。

Seqeq2

ADCサンプリング周波数は80MHzのままですが、タイミングをずらすことで等価的に6倍速の480MHzサンプリングができています。

次は24倍。等価的に1.92GHzサンプリングです。

Seqeq3

最後は96倍。等価的に7.68GHzです。

Seqeq4

 

6倍速から96倍速まで、ほとんど差が見えませんが、Cosmo-Zのフロントエンドを改造してアナログ特性を伸ばした個体では差が見えるようになります。

今は96倍速で19200ポイント(200×96)の場合のサンプリング時間は500msくらいかかっていますが、処理の一部をハードウェア化することで、高速に連続サンプリングができるようになると期待しています。必要に応じて計測に有利な回路を組み込めるのはFPGAを使っているメリットです。

 

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2021.12.09

Cosmo-Zからパルスを出力する基板

8chのマルチチャネル等価サンプリングを行うために、下の図のような基板を考えています。

Pulse1

HMC987LP5Eの1:9バッファを使って信号を分岐させた後、HMC788Aでバッファします。

この基板をCosmo-Zの本体とBNCコネクタの間に入れて、

Pulse2

パルスを送信して、戻ってきたパルスをCosmo-Zに送るというしくみです。

Pulse3

こういうことをやりたいのですが、高周波対応のスイッチというのもあるようで、例えばRenesas F2976なんていうのがあります。

スイッチを使えば、反射測定するときだけ送信アンプとBNCコネクタをつないでおいて、通常の測定時はパルス送信回路を切っておくことができます。

Pulse4

 

こういう最近出てきた高周波デジタル・アナログ・ミックスド・デバイスは絶対最大定格で入力パワーが30dBm付近に設定されていますが、1Vの電圧が50Ωのインピーダンスに加わると20mWですから、6dBmになって、だいたい1Vくらいの振幅の波までしか通せないことになります。

送信機並みのパワー用でなくて、受信用あるいは基板間接続用なのですね。

同軸ケーブルをドライブするにはちょっと心細い感じがします。送信のパワードライブにはやっぱりトランジスタかな。

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2021.12.08

Visual C#でのExcel出力

作成中のCosmo-Zアプリで、波形データをExcelのファイルとして出力できるようにしました。

まず、下の図はサンプリングした波形です。

Export1

ファイル→エクスポート→Excel形式とやると、Excelのファイルができます。

1つ目のシートには測定の情報が、

Export2

2つ目のシートにはデータが表で羅列されています。

Export3

範囲選択して挿入、グラフとやると、すぐにグラフが描けます。

Export4

 

うーん。Excelでのエクスポートって便利かも!

Excelでエクスポートするプログラムの作り方ですが、ネットで検索すればいろいろ出てくるので詳しくは検索してください。

よくわからなかった点だけを書きます。まず、Microsoft.Office.CoreとMicrosoft.Office.Interop.Excelを参照に追加するようです。バージョンをどうすればよいのかわかりませんが、私のPCに入っているOfficeのバージョンが16なので、バージョン16を追加しました。おそらく、どれでもいいのだと思います。

Export5

とすることでExcelが使えるようになります。

Excelのセルに値をセットするのは、

using Excel = Microsoft.Office.Interop.Excel;
using System.Runtime.InteropServices;
Excel.Application ExcelApp = new Excel.Application();
Excel.Workbooks wbs = ExcelApp.Workbooks;
Excel.Workbook wb = wbs.Add();
Excel.Sheets sheets = wb.Sheets;
Excel.Worksheet ws = sheets[1];
ws.Select(Type.Missing);
ExcelApp.Visible = false;
ws.Cells[1, 1] = "aaa";

のような感じでいけるのですが、Cellに代入するのがめっちゃ遅いです。10000個のセルを設定しようとすると1分以上かかります。おそらくnew Excel.Application()をやった時に裏でExcelが起動していて、Excelクラスの中にあるオブジェクトを触ると、Excelと通信して、Excelのほうのプロセスがセルの設定とかをやっているのでしょう。

高速にやるには、

object[,] values = new object[rows + 1, cols + 1];

と、object型の2次元配列を作って、

try
{
  Excel.Range range = ws.Range[ws.Cells[1, 1], ws.Cells[1 + rows, 1 + cols]];
  range.Value = values;
}

で、範囲を指定して一括コピーします。

 

つまり、C#の中でExcelファイルを作っているのではなく、裏でExcelを起動してExcelを操作してファイルを作っているのでしょう。だから、Excelファイルを出力するプログラムを作るにはあらかじめExcelがインストールされていなければならないし、バージョンまで指定しなければならないのでしょう。

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2021.12.06

Kria KV260のバウンダリスキャン

Kria KV260のバウンダリスキャンに成功しました。

Kria_bscan1

バウンダリスキャンというのは、FPGAに備わっているJTAGの機能を使ってI/Oの状態を見たり操作したりするいわば工場出荷時のテストモードです。従来は工場の出荷検査に使われていた機能なのですが、MITOUJTAGというツールを使うとエンジニアのデスクトップ上で手軽な「デバッグ」用ツールとして使うことができるようになります。

バウンダリスキャンを行うにはBSDLというファイルが必要です。BSDLはBoudary Scan Description Langageの意味で、JTAGのレジスタの内容が記述されています。MITOUJTAGにはたくさんのデバイスのBSDLがインストールされているのですが、Zynq UltraScale+が比較的新しいデバイスであるため、まだ入っていません。そのため、下記のURLからダウンロードしてくる必要があります。

https://japan.xilinx.com/support/download/index.html/content/xilinx/ja/downloadNav/device-models/bsdl-models/zynq-ultrascale-plus-mpsoc.html

このファイルを解凍すると出てくるxck26_sfvc784.bsdというファイルが、Kria K260本体のBSDLです。これをMITOUJTAGの画面にドラッグ&ドロップすると、BSDLが登録されます。

自動認識すると、ARMのDAPとXCK26の本体が見えるようになり、上の図のようにBGAの端子が可視化されるというわけです。

波形で見てみるとK26の上でチカチカ点滅しているLEDはMIO7であることがわかります。きっとGPIOですね。

Kria_bscan2

Linuxが起動するときの波形を眺めてみるとMIOの中で激しく動く端子がいくつかあります。おそらくUSB 2.0のULPI端子だと思われます。

Kria_bscan3

逆に、PLは全く動いていません。PLのすべての端子が入力状態になったままです。

Kria_bscan4

回路図を見ても、K26のI/Oの接続はSOMの中に隠されてしまっているのでよくわかりませんね。ただ、SOMから出てくる信号を見てもあまりPLは使われていないように見えます。HDMIの出力はPLを使うのではなくDisplayPortからDP→HDMIブリッジを使って出しているようですし。PLが使われているのはRasPiカメラから画像を取り込むところくらいのようです。

 

さて、そもそもKria KV260に搭載されているXCK26 SOMに搭載されているXCK26って何者なんでしょう?

ZYNQ UltraScaleのBSDLファイルに記載されているJTAG IDCODEの中のarray sizeを調べてみました。array sizeというのがデバイスの規模を示す数字なのですが、

デバイス ArraySize  16進表記
XCK26 100100100 124h
XCZU1 010001000 088h
XCZU2 100010001 111h
XCZU3 100010000 110h
XCZU4 100100001 121h
XCZU5 100100000 120h
XCZU6 100111001 139h
XCZU7 100110000 130h
XCZU9 100111000 138h
XCZU11 101000000 140h
XCZU15 101010000 150h
XCZU17 101011001 159h

K26とXCZUは、JTAG上は同じUltraScale+ファミリに属するようです。デバイスの規模が大きくなるとArraySizeも大きくなるという傾向はあります。(一部逆転するところはある)。そう考えると、XCK26はXCZU5とXCZU6の間くらいの規模なのではないかと思われます。

 

K26自体のデータシートを探したのですがSOMのデータシートしか見つかりませんでした。下の表によればK26はビデオコーデックがついているUltraScale+であるようです。XCZUの**EVに相当するようです。

K26_ds

一方、XCZUのセレクションガイドを見ると、XCZU5EVと、K26はPLのリソースのサイズがほぼ一致しています。

Xczu_sel

つまるところ、K26というのは、XCZU5EVをSOM用にカスタマイズしたものではないかと思われます。

Xczu5_xck26

あ、XCZU5EVの784ピンと、ピン配置が同じだ。

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